平成30年度 施政方針 はじめに 国は、子育てや介護などの様々な事情をかかえる人達が意欲を持って働くことができ、誰もがその能力を発揮できる柔軟な労働制度への抜本的な改革をするとしております。 誰もが、生きがいを感じて、その能力を発揮することで、少子高齢化を克服することだと思っております。 そして、「国の力は、人に在り」としております。 身分や生まれ育った環境に左右されず、誰にでもチャンスが与えられる政策を講ずることが大切だと思っております。 それは、そのことで子どもだけではなく、老人や若い人達が住みやすくみんなに喜ばれる総合的な施策によって、結果的に、子どもの夢がかなえられるものと思っております。 村は、過疎地域自立促進計画を村の総合計画として、平成28年度からこの計画に基づいて事業実施をしてまいりました。 総合計画には、全国的に問題となっている少子高齢化による人口減少に対応する「まち・ひと・しごと創生総合戦略」や、村の課題を秋田県と協働で解決するための「未来づくり協働プログラム」が入っております。 この総合計画を実施する3年目の村づくりの施策として、 1、健康長寿 2、教育の充実 3、雇用の拡大の3つを掲げております。 行政の立場ではなく、住民サイドの目線と立場に立って、少子高齢化対策を講ずることで、人口減少を緩和するものです。 健康長寿 秋田県が10年後を目途に健康寿命、日本一を掲げております。村は、秋田県一を目指してまいります。 そのためには、まず、第1番目に外に出て歩くことやラジオ体操をすること。 サークルを活用して、スポーツや文化活動をしていただきたいということです。 そのための施策として、各種団体へ健康増進のための補助金を追加し、それにより公共施設等を有効利用してもらい、「心と体の健康」に努めてもらいたいと考えております。 第2番目に、食べることが重要と思っております。 規則正しい食事をすることや塩分をひかえること、野菜を多く食べることです。併せて受動喫煙の配慮をすることです。 第3番目に、ストレスをためないために「声かけ」や「あいさつ運動」、「笑うこと」を推奨するため、イベントや講習会・講演会への参加の呼びかけです。 第4番目に、特定検診と精密検査の受診の支援をすることで、病気の早期発見早期治療を推進してまいります。併せて介護や認知症の予防と介護者や家族のフォロー体制を検討してまいります。 教育の充実 将来を担う子ども達の教育に力を入れていきます。そのためには、学校教育と社会教育や子育て世代に対する支援をしてまいります。 国際交流(アメリカ、台湾萬巒郷)の推進や保育料、給食費の支援、子育て世代への商品券の対応、伝統芸能の承継をオール上小阿仁で対応しながら、移住定住策につなげてまいります。  | 学習発表会 | 雇用の拡大 集住型宿泊交流拠点施設を一つの切り口として活用してまいります。 この施設は、放課後児童クラブの教室や小中学生、高校・大学生、農林業の研修や合宿、起業をする人のためのレンタルルーム、アパート、高齢者のための冬期間の居室が備わっておりますので、より多くの村民との交流等を支援してまいります。 また、国の指定を受けました山林成長産業化創出モデル事業や森林認証材、国有林、集落有林、民有林を活用する村の全体計画を策定して、国県の各種事業や森林環境税による効率的な事業推進を図ってまいります。 村の約9割を占める山林は、先人が苦労して、大切に手入れをしていただいたおかげで、宝の山となっております。 50年、100年、150年サイクルでの植林計画によって、循環型の山林整備で災害を防止し、将来の村民に宝の山を承継してまいります。 何もない所から、作り出すのは難しいわけですが、たくさんあるものを活用して、いろんなものを作り出すことについては、その対応が確実であると思っております。上小阿仁村には、その歴史と技術がありますので、これを広範囲に発展的に進めて、山を動かすものです。 山が動けば、人が動きます。 人が動けば、経済が動きます 経済が動けば、雇用が生まれると思っております。  | 集住型宿泊交流拠点施設 | おわりに 将来的には、道路や橋を含む公共施設の老朽化に伴う維持管理費の増加や保育園、診療所等の建て替えや農業集落排水と公共下水の事業統合・再編等に伴う事業計画を策定していかなければなりません。 総合計画に基づく財政計画は、有利な補助事業、起債事業によって、対応してまいります。5年、10年先を見越した村民のための「健康長寿」「教育の充実」「雇用の拡大」を村の施策とするものですので、ご理解とご協力、ご支援をお願いいたします。 |