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2022年4月8日 更新 印刷用ページ印刷用ページを開く
令和4年度 村長日誌抄

令和5年3月

 

腹八分

 

体は、体内で不足しているものを無意識のうちに補給するための行動をとるようです。

食べたいものが何もない時は、もしかすると満たされている時なのかもしれません。

何か食べたいものがある時は、食べ物に含まれている栄養素を摂取するために口に入れているのかもしれません。

食べたいものだけを腹いっぱい食べていれば、これは、不健康になるようです。

腹八分という言葉があります。

しかし、これではストレスが溜まってしまうので、もう少し書かせてもらうと、いつも腹八分だと胃が八分のところで満腹となり、次第に小さくなってしまうので、たまには、胃を大きくするために、腹いっぱい食べることも必要なのかもしれません。

「過ぎたるは、及ばざるがごとし」というのが、論語のなかにあり、「及ばざるは、過ぎたるより勝れり」というのが、徳川家康の遺訓にあったと思いますが、解釈は、同じとしているようす。

しかし、私的には、遺訓の方は、少し異なった解釈をしています。

健康のためにも中庸で、ほどほどが良いようです。

 

昆虫食で自給と脱炭素化

 

最近の報道で、昆虫食が子供たちに関心を持たれてきたことを知りました。

むかし、食料が不足していた時分に、田んぼのイナゴを子供たちが採取して、佃煮にして食べていたことを聞きました。

南米やアフリカでは、ポピュラーに食べられているようです。

国連食糧農業機関(FAO)が、2013年に昆虫食に関する報告書を出しています。

世界の人口は、現在の77億人から2030年には、85億人になるという推計もあります。

日本の食糧自給率は38%ですので、食糧不足は確実に来ることが予想されます。

植物を食べて成長する家畜に比べて、昆虫はその成長の早いことが注目されます。

また、低カロリーで、良質の脂肪やタンパク質、カルシウムを多く含むことに加えて、すべて食べられるので、他の食物に比較して残菜が少なく、環境面でも優れています。

このようなことから物珍しさもあって、昆虫食の専門店や自動販売機も街に表れてきているとのことです。

 

 


      2月13日、五十嵐美穂子氏へ

      秋田県町村会自治功労者表彰を伝達

 

令和5年2月

 

食糧自給と健康

 

日本の食糧自給率が2021年の数値で40%を切っているとのことです。

この数値はカロリーベースでのことですが、世界の先進国の中では飛びぬけて低い数値となっております。

例えば、カナダが200%、アメリカやオーストラリア、フランスが100%を超えております。

他の先進国と比較することも大切かもしれないですが、日本国民が日本の農産物だけでは足りなくて、餓死してしまうということになります。

自給率を上げることが喫緊の課題になります。

生産量を上げるには、化学肥料や農薬が関わっていますが、体に害を及ぼします。

農産物を確保するということは、国民を餓死から救い、病死させないことだと思っております。

誰もが、病気にならないような農業政策を講じていかなければなりませんし、食料不足で餓死するようなことのないようにしなければなりません。

国民が安全安心に健康長寿になる農林業の環境整備を、農林業者と一丸で対応さていただきます。

 

私たちに大切なこと

 

昨年の「中学三年生と語る会」の中で「私たちに大切なことは何か」について話し合いをしました。

頭の良いことや運動能力の優れていることなどもあります。

合わせて、その優れた人が物事に対して熱意をもって対応できれば、(能力)×(熱意)×(考え方)で掛け算されますので、すばらしいことになります。

しかし、この人が間違った「考え方」で、その頭の良さや優れた能力を、熱意を持って発揮した場合、その能力や熱意が高ければ高いほど社会のためにならないことになることを、稲盛和夫さんが本に書いていたことを話しました。

頭がそんなに良くなくとも運動能力が人並でも、熱意が人一倍あれば、そして、一番大切な「考え方」が正しければ、能力の優れた人よりもずっと社会のためになる、という稲盛さんの考えについて、中学三年生のみなさんと話し合うことができました。

このことを役場職員にも年頭の訓示の中で話しました。

そして、訓示では、私の「考え方」が間違っている時は、村民や職員の皆さんの指摘によって、その都度、早急に是正しなければならないことを話させていただきました。

 

 


      中学3年生と一緒に学びました

 

令和5年1月

 

自動運転

 

国の指定を受けて実施された自動運転の実証実験は、令和元年度にNPO法人上小阿仁移送サービス協会が引継ぎ、全国で最初の実装となりました。

これまで、国の事業で進められておりますが、令和5年2月をもって、国の支援が無くなるとのことです。

今後の対応について、国と移送サービス協会、道の駅、観光協会、社会福祉協議会、村が協議をしました。

その結果、NPO法人上小阿仁移送サービス協会が継続の意志表示をしております。

協会が車を取得し、道の駅が運営をしていくというものです。

今後、経費の節約や収入の検討をし、村全体の交通システムを見直すことで、村民サービスの向上につながればと思います。

民間事業者が村民のために事業を推進することに支援をしていくものです。

 

 

 道の駅かみこあにを起点に運行する自動運転車「こあにカー」

 

村の悪い書き込み

 

パソコンやスマホで「上小阿仁村」を検索すると村の悪い書き込みのタイトルが上位に来ています。

そうするとそのタイトルを開いてしまいます。

開くと更に上位に行って、それが繰り返されています。

開いた回数によって、広告料などのお金が、面白おかしく書き込んだ人の元に入るというのです。

びっくりしました。

人の興味を引きそうなタイトルと内容を作ってお金儲けしている人がいることを知りました。

村は、これらを消去するためにお金を支出することも考えましたが、これをやるとお金儲けをしている人が、再び、これらをネタにして、ネットで炎上して、お金儲けにつながるというのです。

これには、再び驚きました。

村の良いことや自分たちで実施している本当のことをネットに掲載することで、悪い書き込みよりも上位に行くように努力することといたしました。

村民のみなさんにもお願いします。

ネットの上位に来るような村の出来事や真実を検索していただける内容とタイトルを掲載しましょう。

まずは、村のホームページを毎日開き、村の情報を確認し、活用していただくことを願っております。

 

 

令和4年12月

 

村に手紙や書籍、お金も

 

たくさんの方々から、直接、ご意見やご指導をいただく機会があります。

時には、お手紙やメール、地域おこしに関する書籍や資料、最新の情報などを届けていただいております。

有り難いことです。

村のことをたくさんの方に考えていただいております。

時には、村に関係のない人からも、上小阿仁村の方々のために役立てて下さいと、ご寄付もいただいております。

たくさんの方々に支えられて村が動いていることを実感しております。

ただ、残念なことがあります。

せっかく、貴重なご提言やご意見をいただきますが、連絡の取れない方がおられます。

提案内容の確認が取れずに、実施に踏み込めないものもあります。

今後とも、できるだけ平等に、そして、公平な事業執行を一生懸命頑張っている人や困っている人のために実施させていただきたいと思っております。

 

インボイス(適格請求書)

 

またもカタカナの横文字が飛び込んできました。

消費税の制度が変わるようです。

法律の改正によって、来年の10月から、事業によって消費税が発生した場合、その分が対象になるとのことです。

また、そのための手続きが必要になるとのことです。

法律の改正の主旨は、将来的には消費税を全員からいただいて、それを全員が納税していただくことにあるように思います。

手続きをしないと誰かが支払いをすることになりますが、だれだって、他事業者の消費税を肩代わりすることは、嫌ですので、支払わない事業者との取引は、敬遠されることになりそうです。

法律が変わったことをインターネットで知ることとなりました。

事業者のみなさんが理解を深めて、村の経済が停滞することのないように、周知とご指導をお願いしてまいります。

 


10月14日は公益社団法人大館法人会様から提言をいただきました

 

令和4年11月

 

 マイナンバーカードの取得

 

赤ちゃんから高齢者まで、全国の半分の人が、マイナンバーカードを持っていることが、マスコミなどで報道されています。

国は、マイナンバーカードの普及を奨めております。

健康保険証も将来的にはマイナンバーカードで処理されるとのことです。

また、身分証明書の代りをするのが、マイナンバーカードとのことです。

将来的に必要となることが、国で示され、県でも取得を指導されております。

村としても取得をされる方のお手伝いを職員がしております。

今だと、最大で2万円分の買い物ができるマイナポイントがもらえるようになっております。

役場を活用して、将来に備えていただきたいと思っております。

 

世界と村の人口

 

世界の人口は増え続けていて、2030年には、今の77億から85億人になると言われております。

片や日本は、2004年の1億2800万人をピークに減少に転じています。

また、上小阿仁村も1960年の約7000人をピークに減少しています。

世界は、人口が増加して、食糧不足やエネルギー確保に英知を注いでいます。

日本も人口が増加しているときは、同様の対策に四苦八苦しました。

そして、都会での人手不足解決のために転出を奨励し、ハワイやブラジルなどへの移住も進めました。

今、日本の人口を増やすために、都会の特殊出生率の低いことを理由に出生率の高い地方への移住策をとっています。

人は住みやすい所で生活したいのです。

それぞれ求める住みやすさは異なっていますが、都会の子ども世帯を対象にしたアンケートでは、自然環境に恵まれて、教育環境の整ったところで子供を育てたい人が約3割いるとのことです。

村は、働く環境と教育環境そして、自然環境を整備しなければなりません。

働く場の確保は、経済を活性化することだと思っています。

会社が利益を生み、社員に還元し、社会に貢献して、村民に喜んでもらえるような支援策を講じます。

経済は、民間が得意とするところなので、行政は、民間を支援させていただきます。

 

 

  育樹祭で行った枝打ちは自然環境の整備にも繋がります

 

令和4年10月

 

100キロマラソン開催

 

前日の午前中の豪雨が止んで、晴天に恵まれた、3年ぶりの100キロチャレンジマラソンが9月25日に開催されました。

第30回記念大会の会長は、上小阿仁村スポーツ協会会長の清水博司さんが務められました。

過酷なレースに果敢に挑戦する1000人の選手は、大変な決意と幸運に恵まれた人達です。

全国から集まる1000人の選手は、参加費を払い、苦しみを味わうために来ているのではないかと思ってしまいます。

この大会には、何か、人を駆り立て、奮い立たせるものがあるのでしょう。

大会運営に当たってくださったスタッフや地域住民のみなさんとのつながり、そして、豊かな自然環境が選手たちの心に大きく影響しているのだと思います。

苦しい練習の成果を発揮し、苦しいレースのゴールからは、楽園を味わっているのかもしれません。

選手は秋田内陸路の自然や食、そして、人情を体感し、明日への活力にして、家路についたのだろうと思っています。

 

 

山林の整備

 

地球温暖化や異常気象などの原因とされる二酸化炭素は、生活する上で必ず発生するものです。

電気のない生活や水のない生活は、考えられないのですから、化石燃料によるエネルギーの生産が続けば、二酸化炭素は増え続けます。

それを減らすことができるのは、植物です。

2050年までにカーボンニュートラルを実現すると宣言した日本は、化石エネルギーから自然エネルギーに切り替えたとしても、二酸化炭素が増えるのを少し抑えることはできても、減らすことは難しいと思います。

それができるのは、水と二酸化炭素を光合成によって、酸素と炭素に変えることのできる植物だけです。

そのために山林は大切な役目を果たしています。

しかし、山林整備をしないと二酸化炭素の吸収量は減って、災害発生の要因になるかもしれません。

木を切ったら、植林をしましょう。

間伐をして、山林の整備をしましょう。

災害を防止しましょう。

 

 

     上五反沢公民館付近に流出した土砂  

 

 令和4年9月

  

住居の床上まで浸水

  

夜中に水が家の中に入ってきて、みるみる内に、水深が上がりました。

ある人は、二階にやっと避難し、ある人は、パトロール中の消防職員に背負われて水の中を救助されたと言います。

気付くのがもう少し遅れたら、と思うと恐ろしくなります。

ケガ人がいなかったことが、不幸中の幸いでした。

しかし、被災された方々は、水道が使えず、トイレも使えない、もちろん台所や風呂も使えない状況になりました。

早急な復旧のために、集落民が総出で支援をしてくれました。ありがたいことです。

いくら感謝してもしきれません。

ちょうどそのころ、二つのことが協議されていました。  

一つは成人式ができるかということでした。

コロナ禍で実施が危ぶまれましたが、一生に一度の式典に県外からも帰省したいという声があり、実施して喜んでいただきました。

もう一つはふるさと応援花火についてでした。

開催をするべきか、迷いに迷いましたが、被災された方々の落ち込んでいる気持ちを元気づけたい、との一心で、打ち上げを決断し、被災者応援花火になるように祈りました。

賛否両論ありましたが、ご先祖様にも花火を見ていただけたのではないかと思っております。

「神様は、対処できない苦難は、与えない」という言葉を信じて、早急な災害復旧に職員一丸となって対応いたします。

  


     流れてきた大量の流木(上仏社地区)

 

稲盛和夫さんが亡くなった

  

経営の神様と言われた松下幸之助さんと並び称され、経済界の重鎮で、京セラの創業者、稲盛和夫さん(90歳)が亡くなりました。

稲盛さんの著書には、人生や仕事の結果を良いものにする指針が書かれています。

自分だけが良ければという利己的な心や気まぐれな感情で考えるのでは、正しい行動がとれなくなるというのです。

「考え方」「能力」「熱意」についてそれぞれが掛け算されて、人生や仕事の結果として現れるというものです。

能力や熱意には、程度の差はあってもマイナスの要素はない。しかし、考え方については、間違った考え方を持った場合、能力と熱意が高ければ高いほど、悪い結果となる。

能力がないことを自覚して、情熱を持って、努力した人の方が、良い結果を残す、とも教えてくれます。

私は、稲盛さんの著書を読むたびに、村民のために少ない能力を努力でカバーしているか、正しい考え方をしているか、を村民のご意見を聞いて対応していかなければならない、と自戒しています。

  

令和4年8月

 

コロナウイルスの感染

  

役場職員がコロナウイルスに感染してしまい、村民のみなさんには多大のご心配とご迷惑をおかけしましたことを、心から深くお詫び申し上げます。

コロナが全国的に下火になってきて、飲食や旅行も奨励され始めた矢先のことでした。

私の油断と気のゆるみが、職員の感染につながってしまいました。

感染者8人と濃厚接触者16人については、自宅療養としました。

また、勤務している職員については、全員にPCR検査を行い、陰性を確認するとともに、庁舎内を消毒し、定期的に換気をしながら来庁者の対応をさせていただいております。

密接、密集、密閉の三密回避を徹底するとともに、マスクやウガイの励行、検温と手指の消毒、昼食の際には人との距離を取り黙食することなどを指示しております。

今後このようなことが起こらないように、細心の注意をしてまいります。

  

斉田季実治氏の講演

  

気象予報士の斉田季実治氏の来村が叶うのか、と大きな期待をもって、ダメもとと思ってお願いしたところ、快諾していただきました。

斉田さんのお父さんが、昭和52年から2年間、村の営林署長をされ、ご家族で沖田面に住んでおられました。

また、天然秋田杉の保存に心血を注ぎ、大内沢自然観察林を残していただきました。

このようなご縁で、林野庁の嶋田業務課長や大林出身の鈴木信哉さん、関厚鹿角市長などのご尽力によって、ご講演が実現しました。

「空を見上げてわかること」と題した講演会では、天気予報の役割や災害対策などについてお話しいただきました。 

終わってからは小中学生や参加者からたくさんの質問がありました。

時間の関係で、全員の質問には答えていただけなくなり、申し訳なく思っております。

講演会前日には、斉田さんのご家族5人は、東北森林管理局の長江次長や村のNPOの田中安規さんなどの案内で自然観察林を視察しました。

講演後も、野外生産試作センターで、キュウリやズッキーニなどの野菜の収穫を楽しんでいただきました。

また、ご家族ぐるみで親交のあった阿部謙藏さん(沖田面)宅では、昔を懐かしんでお話がつきませんでした。

斉田さんからは、「また、村に来ます」というお言葉があり、村民への何よりのプレゼントとなりました。

  

    

   斉田さんのご家族とコブ杉を見学しました

  

令和4年7月

  

商品券と子育て支援

  

ロシアのウクライナへの侵攻やコロナ禍などによる円安や原油の高騰などによって、国民は、困窮生活を強いられております。

このような状況を少しでも緩和するために、村は、村民一人当たり、2万円の商品券を配布することといたしました。

これによって、村内経済の流れを良くするとともに、家庭生活の一助となっていただければと思っております。

商品券の利用期間は、8月から1月までを計画しております。

また、子育て世帯を対象に、子ども一人当たり5万円を、そして、第三子以降の子どもさんには、一人当たり8万円を支援して、村の宝である子どものために活用していただきたいと思っております。

子供は、保護者だけが守るのではなく、村民が一丸となって、大切に育てていかなければならないと考えております。

  

第4回目ワクチン接種

  

豪雪に苦しめられ、コロナ禍でいろいろな活動や行事が制約を受けております。

雪の被害を受けた建物についても、いまだに修繕や解体が行われております。

大工さんに聞くと目途が付くのは、今年いっぱいとのことです。

そんな中、田植えが始まり、村も平常の姿にもどりつつあります。

田んぼには水がはられ、山も新緑に変わり、気温が30度を越える日もあり、稲は分けつを始めております。

コロナ感染症もワクチンの接種や三密の回避(密集、密閉、密接)、ウガイ、手洗い、マスク着用の励行で感染者が少なくなり、規制も緩和の方向に向かってきました。

村は、国で進めている第4回目のワクチンの集団接種を7月15日(金)から始めます。

60歳以上と18~59歳までの基礎疾患のある人を対象とするものです。

第3回目を接種してから、約5カ月を経過した方の接種ですので、8月27日(土)で、終了する予定です。

接種場所は、これまでと同様に生涯学習センターとなります。

少しでもコロナ前の生活に近づけるように、村民のみなさまのご協力をお願いします。

  

 

        村内経済の活性化を図ります

  

令和4年6月

  

子供たちが村を救う

 

子供たちから、教えられることがたくさんあります。

子供たちは、何とかして村民を元気にしたい、健康で楽しく長生きをしてもらいたい、との願いから私にいろんなことを提言してくれました。

そして、提言するだけでなく、行動に移してくれています。

それは、毎日、防災広報無線から流れるラジオ体操のアナウンスやIP電話で老人世帯に流れている「呼びかけ」、日常のあいさつ運動などです。

私は、子供たちの活動から思い出す物語があります。

あるところで山火事が起きた時、いち早く動物は育ててくれている山から逃げました。

そんな中で、一羽の小鳥が、口ばしに水を含んで、火を消そうと、何回も何回も水場と火事場を往復しました。

そんなことで火は消えないよと言われても、今、自分のできることをやるだけ、人のため、将来のためにやるだけ、と水をまき続けました。

その行動は、周りの人達の考えをいくらかでも変えたと思います。

子供たちの提言や行動から、村民のために優しさと共感をもって一心に尽くすことを再び教えられました。

  

移住定住の支援

  

移住を考えている方々は、住むところや働く場所、子供の学習環境などを事前に確認すると思います。

広報を読んでいる人は村の人に限りませんので、ここで少し、村の教育事情等を紹介します。

秋田県の子供の学力は、全国トップレベルとなっています。そして、村の子供たちは、秋田県のトップレベルであるという報告を受けています。

英語検定では、高校生も合格が難しい2級を中学生1名が取得し、クラスの半分以上が準2級に合格しております。

英語検定や漢字検定、部活動の遠征などへの支援をしながら、いろんなことへの挑戦も奨励しております。

学習環境においても、ハード面の充実や保育料、給食費、医療費の無償化、ランドセル支給、通学費支援など多くの施策を行っています。   

住居についても、公営住宅やコアニティー内のアパートなどが利用でき、空き家の改修費などにも支援をしております。

働く場所は、村内の事業者も募集しているほか、光ファイバーを整備したレンタルルームやその他の施設での起業もできます。

また、農林業の担い手確保と新しい風を求めて、地域おこし協力隊の募集を行い、技術指導は農業法人や認定農業者、林業事業者にお願いしています。

移住される方には、その費用として一人10万円、お子さんには、30万円を支援しています。

詳しく知りたい方は役場から情報を得て、いろいろな制度を活用していただきたいと思います。

  


   レンタルルーム等を備えるコアニティー

  

令和4年5月

  

自然とのつき合いと対策

  

あんなに積もっていた雪が溶け、種まきや田んぼ、畑の作業が始まりました。

暖かい陽気に誘われて、外出される方も多くなりました。

今年の冬は、屋根の雪下ろしを頼んでもやってくれる人いない状況が続き、順番待ちとなってしまいました。

また、村外の業者にお願いしても知らない屋根には上がってもらえなかったとのことです。

雪下ろしをしてケガをした人や、空き家の崩壊も多数発生してしまいました。

雪の少ないうちにこまめに対応すればよいのかもしれませんが、回数が増えれば、お金もかかってしまいます。

雪は、みんなのところに降りますので、どうしても雪下ろしも集中してしまいます。

これからは、安全で経済的な方策を地域住民と考えていかなければならないと深く反省しております。

  

林業の未来をみすえて

  

林業の経営計画は、植林をして、後世に整備した山林を承継していくものです。

先人が汗し、苦労して、整備した山林を伐採して、収益を上げて、その後、何もしないで天然更新とすることは、先人に申し訳なく思っております。

植林については、村でも嵩上げをしているため、県補助と合わせ、実質100%の補助で植栽事業ができます。

また、その後の山林整備についても嵩上げをしておりますので、約93%の補助となっています。 

これらを活用することで、山林は、SDGs(持続可能な開発目標)達成に貢献できると思っております。

また、計画を策定したところは、路網整備(森林作業道)も同時に実施することができ、効率良く事業が進んでまいります。

道路網の整備は、毎年実施していますが、村の税金を投入することになることから、議会とも相談しながら、進めているところです。

なお、継続的に実施しているものとしては、林業専用道、全長約2,200mで毎年約350mを県営事業で整備しております。

また、今年度約1,100mの林業専用道(規格相当)を竣工予定です。

国県の制度をフル活用して、無駄なく合理的に将来のために事業を進めてまいりますので、林家のみなさんも制度を利用して下さい。

伊藤芳之助追悼集(元関東地区かみこあに会会長)の「芳魂」には「たとえ明日に心臓がとまろうとも、今日もまた私はリンゴの木を植える」とのことが書かれております。

  


   整備中の仏社国見沢の林業専用道(規格相当)

  

令和4年4月

  

新年度の事業概要

 

3月15日、3月定例議会において、教育委員や人権擁護委員の人事、新年度予算、条例改正案などについて、全議案を議決していただきました。

新年度の予算概要については、コロナウイルス対策のための施策を引き続き講じることとしており、ハード事業としては、学校の柔道場や保健センター、若者センターに空調設備を整備します。  

また、経済支援としては、事業者の正規雇用促進として、一人5万円の支援や全村民に1万円の商品券の支給、水稲の種子購入の補助などを予算化しております。  

子育て世帯の支援としては、第一子の誕生をお祝いして、15万円、第二子以降のお子さんには、それぞれ60万円を贈呈させていただきます。

合わせて、第三子以降のお子さんには、月額1万5千円を支給し、子育て世帯の経済支援をさせていただきます。

また、人口減少対策の一環としては、転入してきてくださる方に一人10万円を、そして、お子さんには、一人30万円を支給して、学校などの転入の援助をさせていただきます。

ハード事業で大きいのは、コアニティーの近くに、木造による一部2階建ての保育園の建設工事があります。  

  


   3月定例議会で説明させていただきました

  

また、農林業の担い手を確保する起爆剤として、地域おこし協力隊の募集をします。

隊員は、認定農業者や農業法人、林業事業者等で研修をしていただきます。

研修後には、農業法人や林業事業者の従業員もしくは、独立した事業主となっていただき、村の農林業を担っていただくこととしております。

なお、研修を引き受けていただいた農業法人や林業事業者には、技術指導料として、月額一人3万円を補助します。

また、林業関係新規就業者補助としては、事業者に30万円、従業員には、月額一人2万5千円を補助することとしております。  

山林の整備については、伐採後の植林事業について、事業者の負担なしでできるようにしました。

その後の下草刈りや除伐、間伐事業についても国・県・村合わせて事業費の約93%の補助を受け、実施できるようになります。  

また、漬物を製造販売している方の支援としては、加工施設改修費の80%を補助するものです。  

なお、継続事業等について、これまで以上の事業予算となっておりますので、計画的な事業執行になればと思っております。  

たくさんの方々に制度を活用していただき、事業拡大やスキルアップにつながるように応援してまいります。

本文終わり
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